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イラン産業とCOVID-19

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イラン産業とCOVID-19-

コロナウィルスが世界中を襲い、各国の製造業は悲鳴をあげています。

イランにおいては、経済制裁の真只中に起こってしまった悲劇ともいえます。

イラン産業とは? 経済政策に対するイランの環境とは?

保険においては惜しみなく積極的に参加しているイラン。どうやら光が見え隠れしているようです

イラン産業

砂漠の国と呼ばれているイランの首都テヘランには、高原が広がり、また地方によっては砂漠であったり雪山であったりするところもあります。また、カスピ海沿岸地方では、水田があり稲作も盛んでとても魅力的な国です。

日本の高度経済成長を支えたのは、イランの石油であるというほど日本とは親交があり、また、国民性も似ているところがあるといわれています。例えば、日本でいう「お疲れ様です」などの言葉も存在し、「おもてなし」「義理人情」「恩恵」と言った言葉もよく用いられています。

イランは日本の国土の4.4倍あり、7000万人以上が生活をする地域大国で、若年層が増大してきているこの国は、未来の消費大国として有望とされています。

イラン産業

石油埋蔵量では世界で2位を誇るイラン。その他に国産自動車製造、ドライフルーツ、ナッツ、ハーブ、ローズウォーター、小麦などでも有名で、羊毛、絹糸、蜂蜜、皮革、など幅広い産業が繁栄している国です。

そして、伝統工芸であるペルシャ絨毯や陶器、胴細工、ガラス、皮革製品、織物、木工品などの職人技が用いられる産業も盛んです。その中でも、イスラーム期から続くイランのペルシャ絨毯は今も重要産業としてイランを支えています。

イランアメリカ

主要輸出品である石油に規制がかけられ、イラン経済はこの経済制裁の影響を大きく受けており、この経済制裁によって、外貨決済に制限がかけられてしまいました。物資の輸出入において、イラン製品の単価が高騰し始めています。

2015年に核合意を結んだイラン。これにより2016年に一旦経済制裁が緩和されたものの、アメリカ政権が変わったと同時に、2018年にはさらに悪化。

これに対し、イラン政府は財政赤字政策を打ち出し、総額50兆リヤルの国債を計画し、中央銀行が国債の売り出しを仲介することで起こる、スムーズな資金調達の案を出しました。その次に、地方自治体が国に変わって資金調達をすることを容認。これにより、国が交付するべき資金を、自治体が調達することが可能。そして、国有資産売却による資金調達。社会保険庁が保有する投資機関の株式をテヘラン取引所で公開することで、政府は70兆リヤルの資金を調達することが可能となりました。

経済制裁による石油輸出制限によって、輸出に依存しない環境を目指してきたイラン政府。しかし、結果、I M Fに対して50億ドルの支援要請を行うこととなりましたが、米国下にあるI M F
の対応は機敏であるとはとても言えませんでした。

イラン政府は、インフレに対しての政策金利を22%引き上げるなどの政策は行いましたが、輸入高となってしまったため、経常収支による輸出で輸入赤字を賄うということが起こり、ペルシャ絨毯を含むイラン製品の価格が、上がってきているのが現状です。

現実に、市場で売られているオレンジの価格は通常の4倍までに膨れ上がり、客足が遠のき始めるという悪循環な環境下に晒されています。消費者物価が29%以上高騰しているイラン国内では、国民からの不満の声が高まってきているようです。

インフレが対策に追われているイラン政府に、新たな逆風がコロナウィルスという名とともに吹いてきたのです。

新型コロナとイラン

世界銀行とイスラム開発銀行が新型コロナウィルスの対策資金として、融資を予定しています。世界銀行が3億万ドルの融資の予定に加え、イスラム開発銀行は1億3千万ユーロを融資予定。これに加え日本は、医療支援25億円相当とアビガン無償提供、イギリス、ドイツ、フランスにおいては、医療物資支援が決定されています。経済制裁の中、イランの保健相は経済打撃をこれ以上増やさぬように、コロナウィルス対策にはとても積極的なようです。

コロナウィルスの影響で、モスクまでもが閉鎖されているイラン。

そんな中、イランのナマキ保健相は、英国世新型コロナウィルスのワクチン420万回分の輸入を決定したことを明らかにしました。その他、自国で製造されているワクチン"コビランバレカット"が効果的であることが証明されている他、他にもテスト段階のワクチンがテスト中。キューバーの専門家と共同開発中のワクチン"ソベラナ02"など、経済制裁下中においても、コロナウィルスに対して積極的に対策をイランのナマキ保健相は進めています。

経済制裁の上に、新型コロナウィルスの流行となってしまったイラン経済。それでも伝統工芸品の生産が追いつかない今、ペルシャ絨毯はとても貴重な残せる資産として、各国で求められ続けています。 

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